こちらでは、板金加工で用いられることがあるシャーリング加工についてまとめています。シャーリング加工の特性や加工方法なども解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目的の板金素材をカットして任意の部品へと切り分ける板金加工を、シャーリング加工といいます。シャーリング加工を行う機械は「せん断機」と呼ばれ、このシャーリング加工機の基本原理は、巨大なハサミです。板金加工を行う素材に対して、上下から強力で巨大なハサミでそれぞれ挟み込み、その圧力によって切断します。
任意のサイズに板金素材を切り分けることができるシャーリング加工ですが、素材の材質やサイズ、板厚などによって、適切なシャーリング加工機を選ぶ必要があります。
シャーリング加工は、上下から強力で巨大なハサミでそれぞれ挟み込み、その圧力によって切断するという仕組みですので、切断部位が押さえつけられ、素材上部には丸みを帯びた角度(ダレ)が発生します。もう一方の下部は、下方へ引っ張られるように切断されますので、加工後には尖りが生じてしまいます。この尖りは「バリ」と呼ばれ、作業員が素材を持った際にこの鋭い尖りで怪我をする原因となってしまいます。
下記では、シャーリング加工の種類についてまとめています。
シャーリング加工機の中でも、メカシャーリング(メカ式/機械式)は機械式動力によってシャーリング加工を行う加工機です。シャーリング加工を素早く行えるので一般的に使われてはいるものの、6mm以上の板厚がある板金素材には不向き。機械システムで稼働しているので油圧式加工機と比べると低価格帯で導入でき、メンテナンスも簡単です。
油圧シリンダーを搭載している油圧シャーリング(油圧式)は、シリンダーの内部に充填されている作動油の圧力で上下の刃を動かすシャーリング加工機です。油圧式の動力で強力なパワーを発揮できるため、加工が可能な板金素材も幅広いのがメリットですが、メカシャーリング(メカ式/機械式)と比べて作業スピードが劣ります。6mm以上の板厚がある板金素材の加工には、油圧シャーリング(油圧式)が適しているといえます。
レーザー加工では加工可能な素材の厚みに制限がありますが、シャーリング加工では3mm以上の素材でも加工できる点がメリットとして挙げられます。
シャーリング加工ではバリやダレが発生しますので、加工後の研磨作業などを行わなければいけないところがデメリットです。
シャーリング加工について、その特徴やメリット・デメリットをまとめてみました。板金加工を行う際は参考にしてみてください。
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